信頼関係づくりに欠かせない「質問力」

先週は
顧問先企業の社員研修でした

対象は
現場事業所における人材育成を促す役目の
インストラクターの皆さん

本社が主催する階層別研修の効果を
より高めるためには
研修後の現場における
・振り返り
・復習
・実践トレーニング
が必須です

研修を受けたからと言っても
それは業務スキルを「知識」として得ただけであり
「知識」=「実践力」とはならない

よく言われるところの
「知っている」と「できる」は大きく違うということですし、
「やっている」となると、さらに大きな違いがあるということですね。

集合研修の目的は
現場に戻ってから業務に活かせるスキルや知識を「知ること」であって
研修の役割は、そのキッカケを与えること

私は
実践力を定着させるのは研修ではなくて
現場での実践トレーニングだと考えています

研修受講から現場での実践トレーニングにつなげる「しくみ化」が
研修の効果を高めるためにとても重要です

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管理者の役割とは
何でしょう?
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現場の長である管理者の役割は
大きく分けて次の二つです

◎業務(業績)管理
◎職員育成

この二つは
現場事業所の成長を支える車の両輪として
どちらもバランスよく機能することが求められます

ところが
業務に精通して知識も豊富である管理者であっても
「職員育成」については、
その必要性への意識が低かったり
方法がわからなかったりで
うまく機能していない職場が多いのも確かです

「職員の育成は本社が主催する研修でやってくれるから」とか、
「外部の研修に参加させているから」という理由で
管理者自身がミッションとしての育成を放棄しているケースも見受けられます

研修の目的は
スキル・知識を植え付ける、いわば「キッカケづくり」ですから
現場で研修内容の確認・復習・実践トレーニングを行うことで
スキル・知識の定着を図らなければなりません

また
研修を受講した職員が
得たスキルや知識を実践できる受け皿としての
職場環境を用意することも大切です

現場での育成・指導がしくみ化されていない事業所では
できる職員とできない職員とに分かれてしまいます

イコール、その事業所の業務遂行力は低い

しかしながら
職場での育成指導を行っていない管理者を責めてばかりでは
何も本質的な改善にはならないわけです

必要なことは
管理者に
◎職員を育成することで得られるものを理解してもらう
◎育成指導の方法を知って(考えて)もらう
ということでしょう

この取り組みをサポートするのが
この会社の場合はインストラクターであり、
各事業所を取り巻く環境の違いや
管理者の、
職員育成への意識と指導スキルの違いが存在することを前提として
管理者に意識改革を促していくわけです

大切なことは
育成を
業務指示・命令で実践させるのではなく
(これ、効果ないですから)
育成によって職場にどんな良化が期待できるかを描いてもらい、
自発的かつ主体的に行動にうつしてもらうこと

つまり
この会社の場合は
インストラクターは
事業所管理者へのコーチングをとおして
考えて行動することを「促す」ということになりますね

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拒絶する管理者とは
信頼関係の構築が必須
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この会社の場合、
インストラクターはこれまで
本社主催研修の社内講師を務めてきました

ですから
スキルや知識の植え付け(=ティーチング)は得意

ところが
これから取り組もうとする現場における職員育成の取り組みは、
現場(特に管理者)がやろうとしない限り進まないわけです

インストラクターが管理者に
「育成はこの方法で進めてください」と言ったところで、
管理者が職員育成の必要性を感じていない場合には
(育成方法がわからないということ以前の問題として)
インストラクターの指導を拒絶するケースも少なくありません

どんなに良いプランを提案したとしても、
管理者が聴く耳を持たなければ
それは「提案」ではなく「(管理者が部下育成していないことへの)指摘」としてしか
とられないわけです

だとすると、
管理者にとっては不快なことですからね

このようなケースでは
どんな進め方が必要なのでしょうか?

そうですね
管理者との信頼関係づくりからですね

相手が心の扉を開いて聴く耳をもってくれれば
現状の把握
改善すべき課題の認識
目標設定
目標に向けた行動計画、実行・・・
と話は進んでいきますからね

信頼関係は
何事においても
事態を良化し進めるための大前提です

ご存知でしょうが、
信頼関係は
相手が受け入れやすい方法でのコミュニケーションでしか
構築できません

それは
相手にとっての「心地よいコミュニケーション」だけです

信頼関係にない相手とのコミュニケーションのポイントは
相手のタイプに応じたもの(相手が不快にならない)を前提に
1.良質な質問による傾聴
2.否定せずに共感
3.(タイムリーな)プラスのフィードバック
この繰り返しです

信頼関係づくりには、
特に「質問力」が重要です

こちらが質問するから
相手は考える、答える

その質問が
相手にとって心地よい質問であれば
より真剣に考えて答えてくれるのです

質問内容や質問のしかたが
相手にとって不快ならば
そもそも考えないし、答えませんからね

ですから、
指示命令やティーチングには必要ありませんが
相手に
意識や行動の変革を「促す」コーチングには
豊富なバリエーションの質問力(のスキルアップ)が必要

信頼関係にない相手でも
質問内容や質問の繰り出し方が相手の関心にヒットすれば
相手は考えて、答えてくれます

この繰り返しによって相手は
・自分の考えをまとめる
・自分の考えを確認
・自分の考えを発見し気づく
ことができるようになります

答えてくれた「考え」を
・傾聴し
・否定せずに共感を表し
・ときにはプラスのフィードバックをする
ことで、
相手の、あなたに対する見方やイメージが良化されていきます

それは相手が
質問に答えること(聴いてもらえること)が
自分にとってのメリットになっていることに気づくからです

それだけ、
質問というのは信頼関係構築の大きな武器になるのです

まずは
相手がどんなタイプなのか(一人ひとり違います)
どんなアプローチならコミュニケーションが成立するのか・・・
を十分に観察することが大切です

相手の意識を変えるのは不可能です

でも
自分もそうであるように
相手が自発的に意識を変えてくれるように
上の3つの方法でコミュニケーションをとることは可能です

そうなるまでには時間を要しますので
辛抱強く(?)相手のペースに合わせたアプローチが求められます

提案はそれから、です

私も
インストラクターに対して
この理解とスキルアップに十分な時間をかけていく計画です

またお目にかかりましょう

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